機能訴求のための長さか、イメージ訴求のための長さか

60秒以上の長尺CMのメリットは、多くの情報量を込められるところにある。しかし、機能訴求を目的とするのかイメージ訴求を目的とするのかを明確にしていないと訴求内容が曖昧になってしまい、そのメリットを活かせなくなるので注意が必要となる。

長尺CMを先行露出し、15・30秒CMはそのあとに

1度目の新しいCMは興味をもって見るが、2度目はチャンネルを変えてしまう層がいるため、必ず長尺CMを15・30秒CMに先行させて露出させる必要がある。先に60秒以上Mを露出し、内容理解やアテンションを高めた上でフォローとして15・30秒CMを露出するのが望ましい。

接触回数は3回程度を目安に

通常のスポットCMが7?8回が目安となるが、番組提供枠を利用することが多くなる60秒以上のCMでは、放映される時間帯に対してある程度固定されている視聴者の食傷感を考慮すると、接触回数は3回程度を目安としたい。

60秒以上のCMはアテンションが高めやすい

15・30秒CMが中心として放映されている中での長尺CMはその長さのために現状では注目されやすい傾向がある。そのため、有名タレントなどを起用しなくても印象度が高まり、また深い内容理解や強いイメージ好感度が期待できる。

枠取りの自由度は低くなるため、事前確保に注意

60秒CMは枠取りの際、15・30秒CMと比較してその自由度は低くなるため、事前に枠を確保しておかないと、60秒素材だけできていて枠がないといった状況や、反対に枠は確保できていても素材が準備されておらず、60秒枠内に15秒CM4本立てなどと食傷感をもたらす結果に陥る可能性もあるため、あらかじめ15・30秒枠以上に周到な準備が必要となってくる。

※ディレクターズ・ハンドブックより再掲