広告表現のタイプ分類とは
CMの質的評価は「好意・共感」「インパクト」「内容理解」の大きく3つの軸に分けられる。このことは、評価回答パターンによる主成分分析によっても裏付けら れている。(テムズ分析実績より)CMのタイプを分析することによって、訴求ポイントの明確化とその切り替え時期についての客観的な判断が可能となる。15秒・30秒といった限られた時間のなかで、訴求ポイントを絞り込むうえで参考となる指標となろう。
ある程度の認知を拡大するまではインパクト重視で
広告を打ち出すときに、第一段階として認知率の獲得が最も重要となっている。認知に必要な要素は「インパクト」であり、新商品導入段階では印象に残りやすいCMで商品・サービスの名称の浸透を図る必要がある。
認知が拡大したら、内容理解型CMを
ある程度の認知された商品を購入に結びつけるには、商品内容・機能をより詳しく説明する「内容理解型CM」への切り替えが有効である。また、十分な認知率の獲得以降、インパクト型CMは食傷感をもたらしかねない。
3主軸要素で最も重視することを再確認
もちろん、「好意・共感」「インパクト」「内容理解」どの項目においても評価が高いCMであれば、完璧である。しかし、限られた秒数のなかで、どの要素も詰め込むことはむしろ散漫な表現と捉えられ、結果的に「何が言いたかったか??」となりかねない。従って、広告対象となる商品・サービスの位置づけを十分に把握し、当該CMでの訴求ポイントをあらためて確認する必要がある。特に、制作前、制作段階、そして露出後の各時点において、初期の目的が変質していないか注視していきたい。
※ディレクターズ・ハンドブックより再掲