基本的な考え方
ある程度定着した既存商品において、CM出演タレントは、その商品のイメージの形成に大きく寄与している。従って、使用タレントを変更することはたいへん勇 気のいることである。しかしながら、タレントチェンジが有効なケースもある。主なものとして以下の2つがあげる。またどちらのケースにおいても、大量出稿によりタレントチェンジを広く認知させることが不可欠である。
商品・サービスのイメージを一新する際に
商品・サービスや企業のイメージを一新するのは、既存イメージが定着しているものほど難しい。しかし、商品等のマーケティングポジションが硬直化し、それを打破する際に、思い切ったタレントチェンジは有効な手段のひとつでもある。「新しい」イメージを醸成するのに新人タレントを起用したり、勢いのあるタレントの起用で、そのイメージが商品・サービスへ投射されるといった効果を期待することができる。当然、既存のイメージを払拭していくだけの出稿量を確保しなければならない。
タレントの陳腐化をカバーする際に
人気がなくなってきたり、陳腐化したタレントを継続的に起用することは、商品・企業イメージにも大きなダメージが及ぶことがある。このような場合に、タレントチェンジを行うことによって、商品自体の陳腐化やマンネリ感を防ぐことができる。その際、イメージが似通ったタレントを起用することで、いままで培ったコミュニケーション資産をうまく引き継ぐことが可能となる。タレント チェンジに関して早い段階での判断が必要になるため、リアルタイムで従来のタレントに対する評価の把握が求められる。
※ディレクターズ・ハンドブックより再掲